セーラーマーキュリー (海洋堂 1/4) 

原型製作 BOME
(  JAF−CONV、W限定キット、イベント時の販売価格は¥25000 
 1999年夏のワンダーフェスティバルでポリストーン製完成品として販売(実際には塗装のリテイクによって販売は延期、予約を受け付けたのみ)され、再び人目に触れることになったこの作品は、もともと1994年開催のJAF−CONV向けにレジンキットとして用意されたものです。翌年も再リリースされています。いまや完成品販売のおかげで、ありがたみもなくなってしまいましたがここで紹介しているものは相田がキットを製作したものです。
 前年のJAF−CONからセラムンのイベント限定の版権はJAF−CONのみで許諾されていたのですが、当時フィギュア界の中心原型師lとして活躍されていたBOME氏のセラムン作品はこれが初リリースとなります。

 実はセラムンのガレージキットは当時、(A) 許可される販売個数に上限があるため必ずしもプロの原型師の作品リリースは必ずしも多くなかったのです。BOME作品のリリースは前年にはなくこの年が初めてとなりました。

下線部 A
 JAF−CONUの申請段階では販売個数制限の話しは存在しなか った。セラムンは売れると見込んでプロ、アマチュアを問わず膨大な個数が申請されたらしい。しかし膨大に商品がイベントに持ち込まれても実際に商品が売れるとは限らない。いかにアニメに人気があっても全てが売れるわけではない。当日大量の売れ残り商品が出てしまいそれがイベント以外で売られるようなことがあれば、(B) イベントでのみの販売であるがゆえに許可されている「当日版権」の仕組みが崩壊することになりかねない。よって急遽販売個数の上限が設けられたようです。

下線部 B 
 「当日版権」=イベント当日その場での販売に限り、キャラ物の版権作品の販売が許可されるという仕組み。WFのかつての主催者ゼネラルプロダクツ(現在のガイナックスの母体)が1980年代後半に導入した仕組み。1987年頃には大体確立されていたようです。

 キャラ物作品には著作権が存在しガレージキットの製作販売時には版権を取得しなければなりません。しかし個人レベルでの版権取得は事実上不可能である。版権管理者側からすれば販売個数が少なく得られる版権料収入が少ない個人レベルのガレージキットへの版権許諾などビジネスとして成り立たないのでまず相手にされないのです。
 そんな中で法人であるイベント主催者が代行しまとめて版権管理者と交渉して版権を取得する当日版権のシステムが誕生した。ただしそれでも版権元にはメリットが少なく、ファン活動に対する好意にもとづく仕組みであると考えるべきでしょう。また正式に版権を取得し商品化を行っている企業に対して版権元がさまざまな条件を課している(契約金、厳しい監修など)都合上、彼らの利益を擁護しイベントでの版権許諾に理解を得るために販売をイベント当日その場のみに限定するのは当然のことなのでしょう。

  何のページかわけがわからんようになってきましたね。軌道修正・・・・・・・・・。

 実はこのキット「セーラーマーキュリー」として販売されたものではなく「セーラームーン(マーキュリー頭部パーツ付き)」のキットとして販売されたものです。マーキュリーとして製作するとセーラームーンの頭部、髪の毛、ムーンステックなどが思いっきりあまることになります。また、ブーツに三日月モールドがなされているのでそれを削り取る必要もあります。まあしかし大きな手間ではありませんからアイデア商品としては十分だと思います。ただまあ、そのためマーキュリー、ムーンの両方として違和感ないようなポーズにしなければならずポーズ的にはあまり面白い作品ではありません。ポーズ自体でキャラクター性を表現することも可能なわけですが、マーキュリーとムーンって衣装デザインが配色以外ほぼ同じだけどキャラがまるでことなるじゃない?だからどちらかのキャラ性を優先したポーズを選択するとコンパーチブルのキットにすることができなくなってしまうのですね。

 まあ中にはそれぞれ別キットで販売してくれれば商品単価が安くなると文句を言いたくなる方もいるでしょうね。マーキュリー用のパーツは頭部(しかも一体成型の1パーツ)のみなので「マーキュリー」のキットとして販売されていたら2割は安くなったんじゃないかしら?

 BOME氏のセラムン作品は妙に等身が高くほとんど高校高学年以上って感じ(ムーンステック持っているっことは中2だぞ)なのですが、それをことさら気にせずアダルトな亜美ちゃんを楽しみましょう。ただまあ、BOMEさんらしい作りで、形出しの作業の後の細部彫刻や仕上げはかなり男らしくきれいにパーツを磨き上げようとすると大変なことになります(かなり大変だった)。個人的にはスカートの表現が面白いなあって思って購入した記憶があります。セーラー戦士のスカートの表現って結構いろんな方法があり、つくり手の個性を出せると思うのでセラムン作品を見るときに相田は一番最初に注目しています。このキットはそこのところがちょっと面白くていいと思いました。ただ逆にこれ以外のBOME氏のセラムンキットのスカートの表現ってあまり面白くないんですよね。

 ちなみにムーンじゃなくてマーキュリーで作ったのは相田が「まこ亜美」の人だからだ。

 ( キット組み立て,塗装 = 相田和与 )

 こちらに画像がもう少しありますよ。


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