王道造形

炎のスナイパー
1/7 セーラー マーズ 

ウインベルズ(コトブキヤ)製
キット価格10000円

 原型製作 徳永弘範
キット製作 相田和与

 2000年春、突如として「Win bellz」よりリリースされた セラムン作品、セーラーマーズです。「Win bellz」は「コトブキヤ」の通常商品と差別化を図られた、同社の店舗販売、通信販売アイテム用のブランド商品としてリリースされました。小売店からの要望が強まったためか同年冬からは一般の小売店でも流通するようになりました。

 この作品はコトブキヤホームページ「ウインベルズ」コーナーでメーカー完成見本を見ることが出来ます。

特色 

この作品の最大の特色は「王道造形」と言ったところでしょうか?つまり劇中に登場しているキャラを最大公約数で忠実に表現する(誰が見てもこのキャラはこれだと見えるように表現する)ことに力を注いでいるということです。

 ガレージキット、特にイベントで個人ディーラーからリリースされるキットにおいては「原型師の個性」が強く尊重され,場合によってはそれが売りになることがあります。それはそれでいいのかもしれませんが、もとになっている「キャラクター」を軽視して自分の作りにそのキャラクターを当てはめるだけ、もとキャラに似せることができない言い訳として「個性」を主張している原型師も少なくないようです。職業原型師が作家(同人作家と言った方がいいかな?)ではなく職人(プロ)であるならば本来「キャラクターに自分の作りを合わせることも必要」だと思うのですが、実際にそういったことを実践している職業原型師は必ずしも多くありません。

 さて、この作品の場合セラムンS以降のマーズを大変よく再現していると思います。このあたりの功績は原型師の徳永氏本人によるものかコトブキヤのプロデューサーによるものかは分かりませんが、徳永氏はキャラクターの再現度が高い原型師の一人だと思います。ただ逆に再現度の高さゆえに「個性的ではない」と捉えられることもあるようです。正直なところこういった風潮はあまり気持ちのいいものではありません。例えばイベントでリリースされている当日版権のセラムンフィギュアを「フィギュアを全く知らないセラムンファン」に見てもらったとするじゃない?多くの作品が立体としてのインパクトを与えることは出来るかもしれないけど「似ている」という点でこの作品より高い評価を受ける作品はほとんど無いと思うんです。でもイベントでしか手に入らない希少性や人気原型師の作品であるがゆえに「再現度」が低くてももてはやされる作品って多いんですよね。
 ちなみに、この文章を読まれた方は「イベントでリリースされるセラムン作品への相田の評価ははかなり辛いようだ。」と感じられると思いますが、それは否定しません。まあ、この文章は相田自身への戒めも兼ねていますから。うさPハウスの名前にあぐらをかいて「再現度」の低い自分勝手な「まこちん」を作るようだったら「不買」という形で相田を懲らしめて下さい。(<なんか話がすごい方向に向かっているなあ、、、、、。

徳永氏 と コトブキヤ フィギュア 

 徳永氏は1995年ごろにコトブキヤのコンテストで入賞されて同社の原型を担当されるようになった原型師さんです。同社のコンテストは「店舗の販売促進」や「模型シーンの盛り上げ」以上に「原型師開拓手段」という役割が強いと思うのですが、徳永氏はその第一世代として採用され現在にいたる原型師さんです。ほぼ同時期に同じ形で原型師として採用されたのが西村直己氏(ウインベルズのマーキュリー原型担当)です。実は彼らが原型師として採用される以前のコトブキヤはメカ(ロボット)色のきわめて強いメーカーでした。一応フィギュア作品をそこそこリリースしていたのですが、作品内容は充実しておらずフィギュアメーカーとしての評価はかなり低いものだったというのが正直な私の印象です。
 しかし彼らの作品が頻繁にリリースされるようになった96、97年頃からフィギュアメーカーとしての方向性が固まり、彼らの作品の質を基準に高品質の作品が次々とリリースされるようになりました。相田による「コトブキヤのフィギュアメーカーとしての現在の評価」は「最大公約数的キャラクターフィギュアを盛んにリリースする最も活気のあるメーカー」といったところですが、それは徳永氏らの存在によって実現したということができると思います。もっとも現在、同社の原型を担当される原型師が相当増え、商品リリースも格段に増えるようになってからも質が非常に安定しているところをみると原型師だけでなく、メーカーそのもの(プロデューサーなどのスタッフ)を評価すべきことも忘れてはいけませんね。


キットに関して

 髪の毛のパーツが4パーツによって構成され、接着後の合わせ目の処理が必要になってきますが、その状態で頭部のパーツにかぶせることが出来ます。つまり髪の毛の塗装と顔の塗装を別々に行い最後に合体させることが出来るので、塗装自体は大変行い易いです。
 基本的にこのキット、大変お気に入りで、「ウインベルズ、セラムン作品次のリリースに向けて貢献するため お布施しろ(買え)」って説いて回っているんですが、唯一もったいなく感じるのが「髪の毛」なんです。正直なところもう少し量が多く、ブワっと広がっている方が良いと思うんです。ただ実際には少ないって程ではないんです。上の情報からのカットで見ると分かる通り上から眺めると髪の毛の量はそこそこあるんです。ただポーズの関係で髪の毛が後方に流れているんで、ベストアングルで見た場合、髪の毛が身体の陰に隠れがちになるんです。で、結果的に髪の毛のボリューム不足に見えるっていうちょっともったいないことになっているわけです。(こんなことを言うのは少し酷かなとも思うのだけど,良く出来ているだけにねえ、、、、気になってしまうわけ。)

 ついでに、もったいないのが、、、、、「なんでブローチを透明パーツにしないのだ?」
 いやねえ、お札に付く「炎のパーツ」が透明レジンで成型されているのよ。このパーツと一緒の型にブローチを納めること、十分にできるし成型費用も変わらんよ、これ。(ま、簡単に市販の透明パーツに変更できるけど、、、、。)

  それからキット付属のごっついベースだけど、、、、、、。メーカ完成見本でもそうしているのだけど、安定性が悪いので結局このベースの下に市販のベースを取り付けることになります。このベースって、かなりでかいから成型費用結構かかっているんです。このベースで立たない(実際には安定がかなり悪いが立つ)ならもっと小さなベースをつけて価格を押さえてくれた方がよかったかな。




 なんだかんだで結構ケチをつけているようですが、大変お気に入りのモデルなので少しディテールUPをしてみました。それは次のページに。



もう少しの画像、ディテールUPをご覧になる方はこちら

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