第1回 うさぎ小屋企画 レポート1
<基本的な内容>

 塗装前までの工程(仮組み、軸うち、パーティング・ライン処理)を極力進める。作業を事前に進めてあればあるほど先に進んだ指導が可能です。
(実際には パーテイングラインの処理についての内容が大部分を占めることになりました。)

<注意事項>

●教材になるキットはユーザー所有のうさPハウス製キットということにしました。これですと相田が各パーツのことを熟知しているので実際に作業をしてもらった際に作業の出来不出来をチェックしやすいんですね。
●パーテイングラインの処理などサフ吹き前までの作業に使用される工具(ヤスリ、ペーパー、ピンバイスなどの自前の道具をご持参くだだきました。
道具の使用に関してもアドバイスは今回の重要テーマです。
●教材費。いくつか安価なお勧めの工具材料などがありますのでその費用500円程度をご負担いただくことになる予定です。ついでにお茶菓子などをご持参いただけると相田が喜びます(笑)。(今回実際には教材費は無しになりました。)
●内容的に作業室19の内容と重複する部分があります。あわせてご覧いただければよいと思います。
●一般的なオフ会的なものとは性格が異なります。
●会場はJR総武線亀戸(秋葉原駅より8分、東京駅より15分)下車、徒歩12、13分程度の うさぎ小屋(うさPハウス亀戸工房)。

<参加者>
たけ坊 氏(以下T氏)
 実は自作のフィギュアをガレージキットにしてWFにディーラー参加している方。静岡在住。今回テキスト用にお持ちいただいたキットは「エターナル・セーラージュピター」。

弐気筒 氏(以下N氏) 
 埼玉県三郷市在住。オートバイでうさぎ小屋来訪。塗装が途中まで進んだの某ディーラーのベルダンディーのキットもお持ちくださいました。テキスト用にお持ちいただいたキットは「ベルダンディー2」。
< 実際に初心者向けだったか? >
 さて今回の企画は「どちらかといえば初心者向け」といった謳い文句で告知を行いました。これに伴い参加者はなかなか集まりにくいことになると予想していました。テキストに参加者がお持ちの「うさP」のキットを利用するという時点で、イベントキット所有者が対象なわけですから「本当の初心者」はこの時点で既にいないわけです。そりゃまあ参加者集まりにくいわなあ。まあ、この辺は逆に「参加者が多くなっても対応できそうも無い」と思ったのである程度意識的に押さえる意図もあったんですね。実際に実施した印象からすると作業場の広さ以前に相田が作業をチェックしてコメントする都合上、4人を越えたら十分なことが出来そうもないかな?といった感じでした。
 どちらかといえば初心者向け?実はそうでもないんですね、実際には「技術的には簡単(=初心者にもできる)」だけど「あまり行われていない、知られていない技法、道具、使い方」を紹介するといった内容なんです。また、ここでは一つ重要視していることがありまして、、、、、、、、「工夫によって金のかかることはない」ようにすることにしました。

<作業開始>
 さて、時間も限られますので、今回は基本的に「パーティングラインの処理」を中心に進めました。早速、参加のお二人に パーティングラインを処理するための道具を用意していただいて、それぞれ普段の作業のやり方で足のパーツのパーテイングラインの整形を行ってもらう事にしました。

それぞれが利用した主な道具は

T氏=耐水ペーパー類、デザインナイフ
N氏=耐水ペーパー、スポンジペーパー、デザインナイフ、彫刻刀といったところです。

 作業手順としてはゲート(湯口)をカットしてナイフの刃を立ててパーテイングラインを「カンナがけ風の作業」で削り、ペーパー(やすり)で処理といった流れでしょうか。

 奇しくもお二人とも「金属製の棒やすり」類を利用していない点が共通しています。金属やすりは整形力が大きいという利点もあるのですが近年の成型状態の良好なキットの整形に利用した場合、表面をかえって傷だらけにしてしまいそのキズを処理するためにペーパー類で念入りに磨くといったことになりがちです。古いHOW TO記事を見ると「パーテイングラインに(段差が大きいので)パテを盛りつけた上で金属やすりでヤスリがけをする」といった作業が紹介されていることが多いのですが、近年の市販の商品ではそう段差が大きい物は少ないのでそこまで必要なことは少ないはずです。

注=専門のレジン成型業者による生産品でない場合は段差は結構大きい場合もある。イベントで個人ディーラーにより販売されているキットの場合はそういったキットも少なくない。ディーラーにパーツを見せてもらった上で購入した方が良い場合もあるのね。微妙な発言ですが、イベント限定の個人ディーラーのキットの中にはかなり強烈な成型状態のキットもあり、キット製作経験の乏しい方には薦めがたいものも少なからずあります。

 さて、今回、整形作業を行ってもらったパーツはそれぞれ足のパーツということもあり、生産時に生じるパーテイングラインのズレもかなり少なめでした(作業が短時間で終わりチェックが直ぐに入れられるので、このパーツを指定)。よってゲートをデザインナイフで切り落とした後、パーテイングラインにナイフの刃を立てて削りを行う「カンナがけ風の作業」を行うこと無しに240〜320番程度の耐水ペーパーを利用しての処理となりました。耐水ペーパーは本来、水につけながら利用(=水研ぎ作業)することで目詰まりを防ぎ作業性をあげる、ペーパーの消耗を押さえるものです。また水につけることにより、削り粉が飛び散ることも無いといった利点もあります。
 ところがお二人とも水を利用しません。はい、これもOKです。実は水研ぎには弱点がありまして、削り粉が白汁になってパーツの表面に付着して、パーツの表面の状態を把握しにくくなり、どこまでパーツを整形できているか分かりづらくしまうんですね。ですからこの方法はOKなんです。ただしこの方法だと耐水ペーパーは直ぐに目詰まりを起こし長持ちしませんので、できればこういった作業に向いたペーパーやすり(注)を用意した方が良さそうです。
注=通称 から研ぎペーパー(耐水ペーパーより少し高い程度。東急ハンズなどには必ずある。ホームセンターなででも入手可能な場合あり)見た目の雰囲気はタミヤのフィニッシッング・ペーパーに近いんですが耐水性はありません。

 さて、お二人とも耐水ペーパーを使用しやすい大きさにカットして指先でつまんでパーテイングライン付近をヤスリガケしていきます(N氏は使いやすい大きさに切り出したスポンジペーパーも併用)。概ね整形作業が済んだところでパーツをチェックします。実は、この状態からパーツにサフを吹き付ける際に「部分的にサフの吹き付けを多めにする」などの工夫をすれば概ねOKな状態に2点ともなっていました。とは言うものの、「この方法だとおそらくこういった問題が生じそう」といった点がそれぞれに見受けられたので、原因の考察、対処方法の実践ということになります。さて、どういった問題が見受けられたのかな?

レポート2へつづく

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